パレスチナ米政権「エルサレムが首都」にパレスチナ反発 緊急会合要請

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12月4日 6時09分

アメリカのトランプ大統領が中東のエルサレムイスラエルの首都として認めることを検討する中、パレスチナ側はエルサレムは将来の独立国家の首都だとして強く反発し、対抗措置を協議するためアラブ連盟などの緊急会合の開催を要請しました。

中東のエルサレムユダヤ教キリスト教イスラム教の聖地があり、イスラエルは首都だと主張していますが、イスラエルの占領下にあるパレスチナ側も将来、国家を樹立する際の首都にするとして双方の主張が対立する中、国際社会はイスラエルの首都とは認めていません。

一方、アメリカのトランプ大統領エルサレムイスラエルの首都と認めることを検討し、娘婿のクシュナー上級顧問は3日、ワシントンの講演会で「決定すれば私ではなく大統領が話すだろう」と述べ、近くトランプ大統領自身が認めるかどうか発表する可能性を示唆しました。

これに対しパレスチナ暫定自治政府のマリキ外相は3日、声明を出し「アメリカは事態を紛糾させようとしている」と述べ、パレスチナをはじめ中東情勢が悪化した場合、責任はアメリカにあるとしてアメリカ側の出方を強くけん制しました。
そのうえで、対抗措置を協議するためアラブ連盟イスラム諸国で作るイスラム諸国会議機構に緊急会合の開催を要請しました。
アメリカが首都だと認めた場合、各地で反米感情が高まり、イスラム過激派を勢いづかせるおそれもあり、トランプ大統領の判断が注目されます。