古生物学翼竜の卵化石200個超=中国で発見、成長解明に期待

大昔に空を飛んだ爬虫(はちゅう)類「翼竜」の卵の化石を200個超見つけたと、
中国の古脊椎動物古人類研究所などの研究チームが発表した。1日付の米科学誌サイエンスに論文が掲載される。
 発見されたのは新疆ウイグル自治区白亜紀初期(約1億2000万年前)の地層。先に成体の化石が多数見つかり、
研究チームが新種に分類して2014年に発表していた。

 この翼竜は発見場所に近い天山山脈にちなみ、学名が「ハミプテルス・ティアンシャネンシス」と名付けられた。
14年までに雌雄40匹以上の化石が見つかり、その後の調査で215個の卵の化石が確認された。
 一部の卵には胎児の化石が残っていた。研究チームは分析の結果、従来の推定より成長が遅く、
卵からかえって間もない時期には飛べなかったとの見方を示した。今後の研究で成長過程の解明が期待される。
 化石がまとまって見つかった理由として、翼竜の群れが嵐に巻き込まれた可能性が指摘されている。
(2017/12/01-05:19)

画像:中国の約1億2000万年前の地層から多数見つかった翼竜の卵化石(写真上)と拡大写真(米サイエンス誌提供)
https://www.jiji.com/news/kiji_photos/0171130at88_p.jpg

時事ドットコム
https://www.jiji.com/jc/article?k=2017120100183&g=int