政府5キロ先の毒ガス特定…テロに備え検知器を初導入へ

https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20171203-00050084-yom-soci

政府は来年度、有毒ガスなどが発生した際、発生現場から離れた場所でも原因物質を特定できる検知器を、国内で初めて導入する方針を固めた。

 2020年東京五輪パラリンピックに向け、化学兵器によるテロへの備えを万全にする狙いがある。

 導入する検知器は、ガスの種類によって異なる光の吸収具合を、赤外線カメラで分析する。サリンや塩素ガスなど、約50種類のガスを識別できるほか、5キロ・メートル先までの検知が可能で、ガスの広がり方なども瞬時にパソコン画面で確認することができる。

 ガスの発生後、安全な場所から迅速にガスの種類を特定できることから、早期の初動体制構築が可能だ。総務省消防庁が1基を導入し、来年度中に首都圏の政令市の消防本部に貸し出す。検知器の維持管理費は消防本部側が負担する。将来的には、東京都と全国20の政令市に配備を広げたい考えだ。