朝日新聞インタビュー核兵器廃絶国際キャンペーン(ICAN)事務局長、日本などが信奉する「核抑止」に強い疑問

https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20171203-00000003-asahi-int

 ノーベル平和賞の受賞が決まった国際NGO「核兵器廃絶国際キャンペーン」(I(アイ)CAN(キャン))のベアトリス・フィン事務局長は朝日新聞のインタビューで、日本などが信奉する「核抑止」に強い疑問を投げかけた。

 フィン氏は、核抑止力を強調しても「誤解やサイバー攻撃、非理性的な指導者などによって、偶発的な核使用は防げない」と語った。「核抑止は完璧ではない。ある程度機能しているとしても、崩れる可能性は残り、破滅的な結果をもたらす」と警鐘を鳴らした。

 核兵器開発を進める北朝鮮に対し、河野太郎外相は「核兵器による抑止はどうしても必要だ」と主張する。これに対しフィン氏は、「核抑止」が想定する「核兵器の恐怖による平和と安定」が機能せず、逆に不安定な状況を生んでいると分析。「紛争地に核兵器が持ち込まれれば緊張はさらに高まり、偶発的な使用の懸念も増す」とした。