映画実写版『鋼の錬金術師』ヒロイン、なぜ金髪でなく茶髪?原作者の思い「キャラクターは外見ではなくて中身」

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2017年12月3日

 世界的大ヒット漫画を実写化した映画『鋼の錬金術師』のキャラクタービジュアル発表時には、さまざまな意見がファンから出たが、その中でも注目を浴びたのが、本田翼演じるヒロイン・ウィンリィの髪色。
原作では“アメストリス人らしい金髪碧眼の少女”として描かれるウィンリィの髪が、今回の映画では明るい茶髪になっていることが話題を呼んだが、髪色変更の裏には原作者の荒川弘氏の言葉があったことがわかった。

 荒川氏に映画のウィンリィのビジュアルについて聞いてみたところ、「逆にわたしは配役が決まった時にガッツリ金髪などに寄せなくてもいいですよと、監督にお話をしていたんです」とあっさり。
荒川氏は「それで今回の明るい茶髪のビジュアルになったんです」とも続ける。

 また「キャラクターは外見ではなくて中身だということは、作品を通して描いていること」と言うと、「“キャラクター”がしっかりできていれば、わたしは全然気にしていないので」と自身の思いを述べる。むしろ茶髪だったからこそ、功を奏したこともあったようだ。

 映画を振り返って「SLのシーンですごくマッチしていた」と笑顔を見せた荒川氏は、「色を落として全体的に暗めにしていたので、反対に金髪にしなくてよかったと思いましたね」とコメント。
また“中身”の部分に関しても「本田さんご自身もざっくりした部分があるので、ウィンリィのざっくりした部分と重なっていてよかったです」と太鼓判を押していた。

 映画化のオファーが来た時には、「『実写きた!』という思いと『また新しいものが見られる』という気持ちがありました」と喜んだという荒川氏は。
そして原作ファンに向け、「原作は完結しているので、皆さんの心には、もう壊しようのないイメージがすでに出来上がっていると思うんです。それはもう壊れないと思います」ともメッセージを送る。
「ガッツリ固まってゆるぎないそれは、皆さんにとっての宝物だと思います。だから実写は実写で新しいものをやっているなと観ていただければな、と思いますね」。(編集部・井本早紀)

 『鋼の錬金術師』は12月1日より全国公開

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